|
||
|
||
大きな社会問題を引き起こした、建築士による構造計算書偽装事件によりこれまでの建築士のあり方に、厳しい実態解明や批判が集中しました。そして、建築士や建築界のさまざまな問題を浮き彫りにし、これまでにも増して、
社会的信頼を低下させてしまいました。今や、建築士の社会的責任や保持すべき資質、また、職能倫理について社会から厳しく問われているのであり、私達1人ひとりが建築上として事件の当事者責任を自覚し、かかる反社会的行為の再発防止に、真剣に取り組まなければなりません。
この事件は、偶発的なものではなく、我が国の建築生産の構造的な問題が主な要因であることから設計資格の制度改革などに偏った一部の課題解決を性急に進めても再発防止の実効性はあまり期待できません。今日の事態に対 しては、公正で冷静な判断と幅広い実効性のある活動を推進する必要があります。 東京建築士会は、事件発生直後に士会連合会と連携して、会員向けに倫理の確立と誠実な業務執行を呼びかけました。 また、長年の実績のある建築相談会に加えて、弁護士の協力のもとに、特別相談会を開催し消費者の不安解消を図りました。更に、今般の建築士に関わる諸問題に対処するための「建築士のあり方検討特別委員会」を設置し、倫理の確立の方策や社会問題への対応等の検討を進めております。早急に必要な施策をとりまとめ、実行に移していくことにしています。 建築士法の改正は、建築界において大きな関心を集めており、特に設計資格の問題は、長年にわたり関係職能団体の間で意見が交されてきましたが、今回の事件の要因の一つに、構造設計の責任の所在の不明確さが指摘されたことから、設計業務の高度な専門分化に対応できる設計責任の体制として、構造と設備の分野に専門資格の法制化を求める動きになっています。 これに対して、士会連合会は、建築士法に基づく職能団体として、真に消費者や社会の期待に応えることのできる建築士の職能・資格のあり方について、全国の建築士会と連携しながら、積極的に意見表明を行なってきました。その中で、現行建築士法については、西欧とは異なりアーキ テクトとエンジニアを包括的に対等に捉えており、高度に専門分化した設計業務の統合化において、技術者相互の理解と協調関係を、十分な信頼のもとに形成することができる優れた制度であると評価し、設計図書への専門分野の責任の明記や、消費者への建築士の専門領域の開示などについては、改善すべきことを提言しました。 これらの主張のポイントは、専門資格を法制度のみに依存するのではなく、連合会が自主的に推進しているCPD制度と専攻建築士制度との補完関係を確立することにより、社会的制度を活用し た合理的で有効な仕組みを構築することであります。 この二つの制度のもとで、建築士の自己研鑽と社会との連帯を強化することが、建築士の反社会的行為を防止し、社会的信頼を高める最善策であると考えます。 |
||
| <参考> ● <建築士のあり方検討特別i委員会検討結果報告 4/27 4月理事会> ● 建築士のあり方検討特別i委員会緊急報告(「建築東京」200605号) ● 建築士会会員倫理規定(2005/9/15制定) 連合会ホームページ http://www.kenchikushikai.or.jp/ 参照 |
||
| |
||
|
||