■専攻建築士制度申請案内■ 
 −専攻建築士制度について
(制度開始7年目)−



 専攻建築士制度は、「消費者保護の視点に立ち、高度化しかつ多様化する社会ニーズに適確に応えるため、建築士の専門分化に対応した専攻領域及び専門分野を表示して、建築士の責任の明確化を図ることを目的とした建築士会の自主的な制度」です。
 制度の審査及び認定・登録については、日本建築士会連合会「専攻建築士制度規則 に基づき行なわれます。
平成21年度専攻建築士申請受付  
受付期間 1月6日(水)〜2月5日(金)〔9:30〜17:30〕
受付場所 東京建築士会(郵送でも可)
専攻建築士申請受付の詳細は、こちらをご参照ください。

<新規申請>
の方は,CPD250単位(研修+実務)が必要です。
<更新>の方は,CPD250単位(研修+実務)が必要です。
(ただし、免許取得後の、実務30年以上の方は緩和制度あり)
有効期限が2010年3月の今回更新対象の方には,後日更新申請書を送付いたします。
「専攻建築士経歴証」
 <更新>の方で、実務を離れ,実務のCPD単位の取得が難しい方等は,こちらの
 申請が可能です。

CPD制度への参加申込み
 データ登録受付は随時行っています。
 データ登録者にはCPD個人実績表を発行いたします。
「CPD制度のオープン化」のご案内

お問い合わせ先 ◆(社)東京建築士会 事務局 TEL 03-3536-7711

 

 専攻領域と名称と表示

専攻建築士の名称・区分は下記8領域とし、実務実績により最大限3領域まで取得することができます。

名称
代表的な実務と基礎要件

まちづくり
都市デザイン、都市計画、再開発プロジェクト等に係わる業務、企画調査等のコンサルタント業務。又は地域住民参加やNPO団体等による景観保存、まちおこし運動等に対する専門家としての幅広い支援活動。「まちづくりにおけるハードとソフトの両面に係わる技術的素養を身につけた専門家」として位置づける。

設  計
建築士免許を必要とする建築の設計及び工事監理等に係わる業務。一般に、建築設計事務所、建設会社の設計部門等で「建築設計者」「技術スタッフ」等として従事している者。その他、官庁・地方自治体・公共団体や民間企業で、設計・工事監理等に従事している者も含む。「APEC アーキテクト」は申請に基づき認定される。

構  造
建築士免許を必要とする建築の構造設計及びその工事監理等に係わる業務を行う1級建築士を対象とする。構造計算適合判定員、構造設計一級建築士、JSCAの「建築構造士」・「APECエンジニア(構造)」は、申請に基づき認定される。

環境設備
一級建築士免許を必要とする建築の設備設計及びその工事監理等に係わる業務。「1級建築士」又は「建築設備士」資格を持つ「2級・木造建築士」を対象とする。(実務経歴年数5年は、いずれか早い資格取得から算定する)建築士免許を持つ「JABMEEシニア」、設備設計一級建築士は、申請に基づき認定される。

生  産
建築施工関連分野(現場の施工管理、積算、CM、建築リニューアル・維持管理等)に係わる業務。1級の「施工管理技士」資格を持つ建築士の実務経歴年数は、いずれか早い資格取得から算定する。 建築士免許を持つ「積算資格者」で、日本建築積算協会の会員は、申請に基づき「積算」※1に認定される。ストック関連団体※2の資格を持つ建築士は、建築士会に入会することで、申請に基づき「診断・改修」に認定される。

棟  梁
日本の伝統様式と伝統的建築生産方式の担い手として、建築の設計・工事監理及び施工(大工技能)等の業務を一体的に行う「建築士」を対象とする。伝統的木造住宅、社寺建築、数寄屋等の設計と施工に係わる業務、又は日本の木造伝統技術の基礎となる規矩術や架構技術を習得し、その技術を現代建築に活かし、木造住宅をはじめ、学校や福祉施設等の設計・工事監理及び施工に係わる業務。日本伝統建築技術保存会の「日本伝統建築技能者」は申請に基づき認定される。

法  令
次の実績を持つ1級建築士。法令の策定、建築確認、住宅性能評価等に係わる業務。裁判所、行政機関、建築士会等に対する技術的・法的立場からの支援業務又は活動。(裁判所支援:民事調停委員、民事鑑定委員、民事鑑定人、行政支援:建築工事紛争委員会委員、建築士審査会、建築審査会、建築士会の建物相談(法令に関する)等の実績。)「建築基準適合判定資格者」は申請に基づき認定される。

教育研究
教育機関(工業高校、高等専門学校、専門学校、大学等)において、建築に関する教育、訓練等の義務及び、研究・調査・開発機関(大学を含む)及び企業の研究開発部門等で、特定の専門分野の研究開発等の業務に従事している建築士。
 
 専門分野表示
専門分野表示は、消費者から見て「表示があった方が分かりやすい」という視点から設けることを原則としています。専門分野表示は、業務内容を狭める側面もあるので、全ての者が専門分野表示をする必要はありません。
専門分野表示は、「得意分野」を表示するもので、審査は1分野3件以上の実績で審査します。専門分野表示の数は、1専攻領域当たり3件までとしています。表2は、現在連合会の認定評議会で認められているもので、本年度は表2を原則に運用します。表以外の専門分野表示は、当面は追加申請された事例を「審査評議会」・「認定評議会」で審議して決め、年度末の認定評議会で再整理される予定です。

  表1 専門分野表示の例示
まちづくり 都市デザイン、景観計画、ランドスケープ、都市計画、再開発、区画整理、まちづくりコーディネーターー、まちづくりアドバイザー、街並保存修景、まちづくり行政、ユニバーサルデザイン、防災まちづくり
設 計 戸建住宅、集合住宅、医療施設、福祉施設、教育施設、生産施設、商業施設、業務施設、文化施設、宗教施設、鉄道施設、宿泊施設、スポーツ施設、社寺建築、数寄屋造、伝統建築保護修復、ランドスケープ、ファシリティーマネージメント(FM)、プロジェクトマネージメント(PM)、コンストラクションマネージメント(CM)、リフォーム/積算/診断・改修
構 造 耐震診断・補強
環境設備 空調設備(空調)、給排水衛生設備(衛生)、電気設備(電気)
生 産 戸建住宅、集合住宅、維持管理、リフォーム、鉄骨製作図、鑑定書等作成、確認申請代行、コンストラクションマネージメント(CM)、アスベスト診断・改修、プレカット、建築施工管理(建施工)、設備施工管理(設施工)、積算(積算)、診断・改修(診・改)
棟 梁 伝統型木造住宅、社寺仏閣建築、茅葺合掌造改修、数奇屋造、伝統技術診断、古民家診断・改修・再生等
法 令 建築確認・検査、性能評価、保証検査、紛争調停、特定行政庁等業務、建築相談、鑑定書等作成
教育研究 設計、構造、環境設備、材料・施工、福祉工学、建築計画、都市計画、建築史
 
 申請対象者と専攻種別
申請対象となる建築士:
東京建築士会正会員で、建築士免許取得後、表3に示す専攻領域別必要実務経歴年数と責任ある立場での実務実績が3件以上あり、かつ同表内のCPD履修単位登録を行った者。ただし、3年間の経過措置期間のCPD単位はを参照して下さい。

但し、本会においては日本建築士会連合会と「協定を締結した団体」の会員に門戸を開いていますので、日本建築構造技術者協会(JSCA)会員、JABMEEシニア、日本建築積算協会会員の建築積算資格者は本会正会員と見なします。

  表2 専攻建築士制度 領域別申請要件一覧
専攻領域
対象建築士資格等
必要実務
経歴
必要CPD
単位
限定表示
実務経歴・実績に代えることの
できる協定団体等の資格
まちづくり 建築士 5年 250単位    
設 計 建築士 5年 250単位   ・「APECアーキテクト」※7
構 造 1級建築士 5年 250単位   ・構造設計一級建築士
・構造計算適合性判定員
・「APECエンジニア(構造)」※7
・日本建築構造技術者協会「JSCA建築構造士」※7
環境設備 1級建築士 5年 ※2 250単位 空調設備
給排水衛生設備
電気設備
<必ず表示・複数可>
・設備設計一級建築士
・建築設備技術者協会 
「JABMEE シニア」※7
2級・木造+建築設備士
生 産 1級建築士 3年 ※3 150単位 ・建築施工管理
・設備施工管理
・積算
・診断・改修
・日本建築積算協会
「建築積算資格者」※7
・ストック3団体「5資格」

2級・木造+建築設備士 6年 250単位
棟 梁 1級建築士 5年 ※4 250単位   ・日本伝統建築技術保存会「正会員」※7
・「日本伝統建築技能者」※7
2級・木造建築士 8年
法 令 1級建築士 5年 150単位   ・「建築基準適合判定資格者」※7
教育研究
※6
建築士 5年 250単位    
※1 制度導入時の経過措置期間は除く。
※2 実務経験年数は「建築士」か「建築設備士」のどちらか早い取得からカウントできる。
※3 実務経験年数は「建築士」か「一級建築施工管理技士」「一級電気工事施工管理技士」「一級管工事施工管理技士」いずれか早い取得からカウントできる。
※4 実務経験年数は「建築士」か「一級建築施工管理技士」のどちらか早い取得からカウントできる。
※5 2級・木造建築士の場合、建築基準適合判定資格者に限る。
※6 既に「まちづくり」「生産」で登録された教育研究者は、現登録期間は有効。希望者は更新前に「変更申請」を行うことが出来る。
※7 協定団体等の資格保有の場合でも、建築士免許取得後の期間は各々の領域で要求される領域別年数を必要とする。

*諸々の理由で「建築士試験」の合格に時間が掛かった人達への配慮として、実務経験年数の緩和規定を設けている。
<資格の法定年数を超えた実務経験を持つ者は、2年まで『専攻建築士の対象実務経験年数』に加えることができる。
 
 専攻建築士になるための審査基準
専攻建築士になるための要件は、
1.「CPDを実施すること」
2.「建築士資格取得後の専攻領域
   の実務経験年数が表3の年数以
   上あること」
3.「当該領域の責任ある立場での
   実務実績」が3件以上あること。


以上の3要件を満たす建築士を、建築士会に設ける「専攻建築士審査評議会」で審査し、連合会に設ける「専攻建築士認定評議会」で承認することで「専攻建築士」として認定・登録されます。
「責任ある立場での実務実績」
  1. 比較的小規模の業務について、企画、計画・設計・監理、調整、施工管理など大半を行った実績。
  2. 比較的大きな業務の一部を担当して業務全体を理解した上で関連部署との調整やチームの指導等を行った実績。
  3. 複雑な条件下の業務、新しい考え方が求められる業務あるいは複数の領域にまたがる業務を主導的又は、それらを総括する立場で行った実績。
 
 CPD制度の参加登録義務
申請に際し、本会正会員であり、CPD制度に参加登録されている事が必要になります。
正会員の方でCPD制度に未加入の場合は、審査・登録申請書のCPD所定欄に
参加希望 の○印を付け、CPD参加初期費用を加えて払込み下さい。
また、本会非会員の方は別途入会手続きを行って下さい。
CPD参加初期費用 3.000円 1.000円(初期登録費500円、手帳代500円)
2.000円(CPD年間データ管理費)
200円(郵送の場合CPD手帳送料)

CPD制度への参加継続は自動更新となります。
 参加継続には年間データ管理費(2,000円/年)が掛かりますので、
 CPD制度へ の参加継続を中止する場合には、必ずハガキやFAX
 又はE-mail等にてご連絡をお願いいたします。
 尚、専攻建築士登録の方は、CPD参加が必須となります。

※ >>CPD制度参加申込書>>>
※ >>東京建築士会入会案内・申込書>>>


 
 登録更新制度
「専攻建築士制度」は、5年毎の登録更新制度を設けます。
更新の要件として、領域に係わらず「CPDの履修証明(250単位)」と専攻領域の実務経歴の確認が必要となります。
取得単位の考え方は、「研修型CPD:36単位+実務型:14単位=50単位/年」を目安に、毎年バランスよく履修登録を行い、更新までの5年間で「研修:100単位以上、実務:50単位以上とし、かつその合計が250単位以上」となります。
建築士会のCPD制度は、他の団体のCPDと異なり、「実務経歴」をCPDの中に加えているので、「CPD」さえ毎年データ登録をすれば、更新手続きは簡素化されます。
 
 社会への表示
専攻建築士に認定・登録されると「登録証」、「カード」、「バッジ」の3点が交付されます。
●認定登録された専攻建築士は、「CPD参加登録者」と共に、建築士会に設ける「閲覧簿」で公開されます。
●CPD登録者の確認はこちらから(東京2,507名 平成20年11月現在)
 閲覧簿は、毎年更新され「CPD」のデータ登録状況も更新されるので、年に1度
のCPDデータの登録をすることをお勧めします。
 
東京建築士会では、ホームページに専攻建築士が検索できる仕組みを
を用意し
ています。(準備中)
 また、消費者の要請により、正当な理由のある場合は、申請時の資料を開示する場
合があります。その他、公共発注の経歴書の一部や転職の際のポートフォリオとして
も活用できます。
 
 専攻建築士制度の社会的メリット
 この制度は、消費者保護を目的に始まった制度ですので、先ず、自ら専攻建築士を仕事に活用して頂きたい。専攻建築士は座してメリットを待つのでなく、積極的に仕事に活用し、社会・消費者から信頼を得られる様に広めていきましょう。また、本制度を活用して成功した事例を建築士会に寄せて下さい。
■ 社会・市民にとって
建築士のより詳細な情報が開示されることにより、建築士の仕事、その役割や責任は何か、多様な専門家の位置づけも明確になり、建築全体への社会の理解が深まり、建築士への信頼も高まります。又、「専攻建築士」の顕在化は、「一定レベルの能力と、実績のない建築士」との区別・淘汰が始まり、「良貨が悪貨を駆逐する」ことに繋がります。その結果、欠陥建築の逓減を図ることができます。
発注者にとって
努力・研鑚し、仕事のできる建築士=「専攻建築士」が明確になり、発注者は「優良な建築士」を選択しやすくなります。設計や工事の発注等で、人の質の確保を図ることができ、結果「建築の質」を担保することになります。又、多様な専門家の役割と責任が明確になるので、発注者が望む目的に適した専門家を選択することで、発注時の誤解やミスマッチを防止することができます。
雇用者にとって
 「質の高い建築士」を雇用し、社員の技術レベルの維持向上を図ることは、企業の事業成果を高めると共に「人材育成の取組姿勢」が社会から評価されることになります。仕事を受ける際の業務体制表等で「CPDの研修記録」や「各領域の専攻建築士」を表示する積極的な情報開示は、顧客からの信頼性が高まります。
建築士にとって
 役割と責任を明示することは、建築士業務への発注者の理解が深まり、無用な衝突や論争を避けることができます。第三者による「CPD」や「実務実績」の証明により、信頼を得やすくなり、自らを有利に売り込むことができます。「CPD」の記録と登録により、研修や仕事の履歴が蓄積され能力開発の目安も得ることができ、かつPRのためのポートフォリオの作成も可能です。結果として、「信頼のおける建築士」として、活用される機会が増えます。
■ 連携と自立(他団体との連携状況)
建築士会連合会は、「自立と連携」のキーワードの下、まちづくり、法令、教育研究を除く5つの専攻領域に関連する9団体と協議を重ね、合意協定、確認書を締結しました。図3は各専攻領域と団体資格との関係を示したものです。近く、合意協定を締結した団体との連絡協議会(仮称)を設置し、本制度の社会的定着を推進します。